| [report]エコプロダクツ2011 [その3] |
2011.12/15~17にかけて開催された“エコプロダクツ”のレポート第3段。 身の周りの自然に関心を持つと、見える世界が変わってくる? 今回は身近な自然への面白いアプローチ方法をご紹介。 ![]() [セミの抜け殻しらべ 市民ネット] たとえば、「アユが生息しているからこの川の水は澄んでいる」とか、 私たちの身の周りには環境の指標となる生物がいます。 しかし、こういった生物の調査にはそれなりの労力と知識が必要で、 市民レベルで正しいデータを得るのはなかなか難しいものです。 セミもそういった指標になる生物のひとつですが、 “抜け殻”という分身があるため、比較的調査が容易です。 抜け殻は逃げないし、噛み付いたりもしないので、 小さな子供やお年寄りでも採集が可能です。 また、抜け殻なのでいくら採ってもセミの個体数に影響はなく、 抜け殻を主食にしたり、主な棲家としている生物もいないと考えられます。 つまり容易に、しかも生態系への影響を最小限におさえながら、 その地域の自然環境について調査を行なうことができるのです。 具体的には、抜け殻を鑑定するとその種類や個体数が分かり、 種の比率によって、ここは○○ゼミの割合が多いとか、 そのセミが好む環境の特性から周囲の自然の状況が判明し、 その数や種類に変化があれば、環境にも変化が起こっていることが分かります。 さらにこの団体では、日本各地の市民が統一したマニュアルをもとに実施することで、 長期間の広範囲にわたるデータの蓄積を目指しているそうです。 触覚の形状や泥の付着の有無など、種類を判別するポイントはさまざま ![]() これだけ数が集まるとかなりの迫力です… ![]() 以下に、こうした調査から見えてきたという興味深い話を二つご紹介します。 [クマゼミの進出] クマゼミは本来暖かい気候を好むセミで、 数十年前まで本州以北ではあまり見かけない種だったとか。 私は中国地方の出身なのですが、そう言われてみると 子供の頃の身近なセミといえばほとんどがアブラゼミ。 ある日クマゼミの死骸を見つけて「めずらしいセミだ!」 と大喜びしたことを思い出しました。 それが、最近はどんどん北へ生息地を広げているそうです。 そうなった原因は実のところよく分からないようですが、 温暖化の他、公園や街路樹用の樹木を移植する際に 根の土と一緒に運ばれたことが主な理由と考えられているそうです。 現在では関東でも普通に見られる種となりつつあります。 [東京の自然] 一般に都市部では都市型公園や植込みなどの乾燥した固い地面が多く、 アブラゼミのような大型で乾燥に強い種が多数を占める傾向にあります。 ところが、東京は大都市であるにもかかわらずセミの種類が豊富で、 数は少ないながら、豊かな森を好むヒグラシ等も生息しています。 その理由として考えられているのがなんと“大名庭園”の存在。 かつて江戸時代には全国の大名の屋敷が江戸にあり、 各藩が競って屋敷内に立派な庭園を築きました。 明治以降、土地の所有者が変わっても庭園は残されるケースが多く、 新宿御苑、檜町公園、墨田公園など都内の著名な公園には 大名庭園を起源としているものが少なくありません。 そうやって小さいながらも歴史の長い豊かな森が点在しているため、 東京のセミは種類が多いのだそうです。 今までセミの存在に関心を持ったことなんてありませんでしたが、 今回のイベントでお話をうかがって、俄然興味が湧いてきました。 はたして自分が住んでいる町や働いている町にはどんな種類のセミがいるのか? 今年の夏はその鳴き声に耳を傾けてみようと思います(T) |
by lovetheearth_blog | 2012-01-17 16:01 | ブース出展レポート
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